不安障害で活動を休止するK-POPアイドルが増えた理由

ミナK-POPニュース
ミナ

2020年2月1日付SPORTS TV NEWS掲載のK-POPアイドル関連ニュース翻訳。

人気故の苦痛なのか、K-POPアイドルの心の病の原因

SPORTS TV NEWS

事例1 海外公演のため飛行機に搭乗したアイドルグループ

Aは飛行中の機内で突然ガクガク震え冷や汗を流し始める。徐々に呼吸が乱れ気絶する直前まで悪化する。

それに驚いた周囲の人が体を揉んで冷たい水を飲ませ、言葉をかけながら呼吸を安定させようと努める。

Aは閉ざされた空間を恐れる、面識のない人々の中にいることも恐怖を高める。

事例2 音楽番組出演を控えたあるアイドルグループの楽屋

Bは突然泣き始めた。何かにとりつかれたかのように立っては座るを繰り返し、周囲を見回す。楽屋の中を歩き回り、突然座り込む。

そしてまた泣き始める。

大人しかったBの突然の行動を周囲の人は訝しむ。

「突然どうしたのか? 冗談なのか?」

Bは待ち時間にあれこれ考えるうちに突然感情の抑制が効かなくなる状態に陥った。

他人の目線が怖い。閉ざされた空間に閉じ込められたという想像が呼吸困難を引き起こす。

ふたつの事例に登場するAとBは不安障害と診断された。激しい環境の起伏が疲労と不安感を呼び、閉所恐怖症、うつ病などの症状が表れた。

最近何人かのアイドルが不安障害と診断され活動を活動を中断するというニューズが報じられた。

不安障害を訴え活動休止中のTWICEミナ
TWICEミナ

2019年下半期だけでもTWICEミナ、宇宙少女ダウォン、SEVENTEENエスクプス、OH MY GIRLジホ、MONSTAXジュホン、カン・ダニエル、LOONAハスル、STRAY KIDSハン・・・。K-POPを代表するアイドルが立て続けに不安障害で活動を中断した。

不安障害はパニック障害、広場恐怖症、全般性不安障害、社会不安障害、分離不安障害、場面緘黙症など不安や恐怖によって日常生活に支障をきたす精神疾患の総称である。

過度な不安感が交感神経を刺激し頭痛、心拍数の増加、過呼吸、内臓の異変などの症状が表れる。

K-POPは世界的に人気を集める主流文化になり、韓国の文化産業を代表するコンテンツになった。しかしその裏側で多数のアイドルが心の病を患っているという事実が伝えられると、人々は衝撃を受けた。

1990年代後半から2000年代前半の第1世代アイドル、2000年代半ばにデビューした第2世代アイドルの時代は、メンバーの活動中断や脱退は大事件だった。

しかし現在のアイドルグループに不安障害で活動を中断するメンバーがいないほうが珍しく、さらに脱退する事例も増えている。

不安障害により活動を中断する事例が最近になって急増した理由は何だろうか。

悪質はデマ、誹謗中傷、ストーキング、盗撮、変質したファン文化

芸能界関係者は第一にインターネット上の悪質な書き込みを挙げた。インターネットで接した悪質な書き込みが脳裏から離れず、それに起因する心の傷が徐々に広がり不安障害の原因になることが多いという。

2010年代に入りSNS、オンラインコミュニティ、ポータルサイトのニュース記事のコメントなどの影響力が大きくなった。

グループや個人のSNSを開設したアイドルが悪質な書き込みの標的になる頻度が急増した。

アイドルに降り注ぐ悪質な書き込みの内容は想像を超越する。誰が読んでも「酷過ぎる」と感じる表現が飛び交う。

これが悪質な書き込みに対し法的措置をとる芸能人が増えている理由でもある。

芸能人に「インターネットの書き込みを読むな」という忠告は無意味だ。千の書き込みの中のたった一つの悪質な書き込みに大きな衝撃を受ける事が分かっていても、書き込みを読むことを止めないのは「人々の関心こそが芸能人の存在理由」だからだ。

多くのアイドルは自分に対する書き込みを全部読む。人々の反応が気になるし、自分の活動のモニタリングににもなり、時にはエネルギーを得る原動力にもなる。

ある有名アイドルグループの所属事務所関係者は「アイドルに求められるモラルが厳格で、”やってはいけないこと”が多過ぎる。成人になって飲酒や喫煙しても批判を浴びる。我慢すれば病気になり、苦痛を訴えれば批判を浴びる。それを見ていると心が痛む」と語った。

歪に変質したファン文化もアイドルが不安障害を患う大きな要因に挙げられる。

K-POPと共にK-POPファンダム文化も全世界に”輸出”されると、ファンダムの影響力が大きくなり”ゆがんだファン心”が問題を起こす事例が増加した。

ストーカー行為、盗撮、個人情報流出が代表的な事例だ。

昔のアイドルファンはテレビ番組の公開収録観覧、事務所や宿舎の前での出待ちなどが一般的な応援方法だった。

当時は少数のファンによる逸脱レベルだったストーカーなどの犯罪行為が、現在は”サセンファン”(自分の生活を放棄しアイドルの全日程を追いかける過激なファン)という名前で当然のように行われるようになった。

アイドルの関心を引くための悪口や暴言、写真撮影のための過激な行動、嫌いな芸能人に対する誹謗中傷や流言飛語、パスポート番号、住民登録番号など個人情報流出、24時間カメラに狙われているという恐怖感などがアイドルを追い詰める。

TWICEナヨン
TWICEナヨン

先日TWICEナヨンがストーキング被害にあったというニュースが波紋を広げた。あるドイツ人ファンがナヨンの行動を追い、飛行機に同乗して接近を試みるなど危険な状況を引き起こした。ナヨンは激しい恐怖を訴え、ナヨンの所属事務所JYPエンターテインメントは捜査機関にこのドイツ人を告発した。

ある有名ボーイズグループの所属事務所関係者は「過激なファンの行動は想像を超越する。海外ツアーを追いかけ飛行機に同乗する程度なら驚きもしない。ホテルはワンフロア借り切らないと隣の部屋から現れる。宿所を見渡せる向かいのビルに部屋を借り監視カメラで24時間見張っている」と訴えた。

活動範囲の拡大と活動周期の短期化

K-POP市場の拡大と共にアイドルがやらなければならない活動範囲が拡大した事も、アイドルが不安障害を患う要因のひとつだ。

韓国内の市場が主舞台だった時代とは異なり、現在のアイドルは2~3か月に一度新曲を発表するなど活動の周期が短くなっただけでなく海外の活動範囲も広がった。超人気グループは365日活動体制である。新曲活動しながら次の新曲をレコーディングするなど休む間のないスケジュールが続く。

作詞、作曲、編曲からプロデュースまで自分たちでやる”自主制作アイドル”は睡眠時間もままならない。10代後半から20代前半という若いアイドルは手に余るほどのスケジュールに耐えなければならない。

低年齢化

アイドルの平均年齢が徐々に低くなり、練習生期間も含めると若い年齢で芸能活動をスタートする傾向にある。

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2PM オク・テギョンが投稿したTWICEジヒョの動画

現在現役として活動中の最年少アイドルは2018年にデビューしたIZ*ONEアイズワンチャン・ウォニョン(2004年生まれ)、続いて2019年デビューのROCKET PUNCHダヒョン(2005年生まれ)。1997年生まれのTWICEジヒョは2005年にJYPエンターテインメントに入社し練習生期間は10年を超える。

2018年1月韓国コンテンツ振興院が発表した大衆文化産業実態調査報告書によると、2016年の芸能事務所所属練習生は1440名で2014年から240名増加した。

特に満13歳から15歳の練習生は83名から118名に35名増加し、満16歳から18歳の練習生は231名から529名に298名も増加した。一方満19歳以上の練習生は853名から775名に78名減少した。

練習生の多くは幼い年齢から練習室で時間を過ごすため、社会人として必要な教育を受ける機会が少ない。若くしてデビューし人気を得たとしても、社会人として有名人として経験する様々なリスクに対処することが容易ではない

活動中断がグループへの愛情を育て意欲を高める事も

精神疾患に対する人々の認識変化も注目すべき点だ。数年前までは聞き慣れない疾患だったパニック障害が、罹患した芸能人の告白によって注目を集めたことで人々の理解度と共感度が高まり、パニック障害などの不安障害による活動中断が自然に受け入れられるようになった。

特にステージ上で明るいエネルギーと笑顔を振りまく存在として愛されるアイドルは、精神的疾患を告白することが容易ではなかった。

近年アイドルの言葉に出来ない苦痛が知られるようになり”心の病”に対するファンの理解と、休養期間を経て元気な姿で帰ってくることを願う応援が続いた。これにより、自信の苦しみを正直に告白し休養を選択するアイドルが増え始めた。

活動中断経験のあるアイドルが所属する芸能事務所関係者は「以前は活動中断から脱退することが多かったためファンの不安が大きかったが、十分な休養期間を経て元気な姿で帰ってくるアイドルが増えたためファンの不安も小さくなりつつある。休養期間に第三者としてグループを見たメンバーはグループに対する愛情が深まり、活動意欲も旺盛になった」と説明した。

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