K-POP 音楽配信(音源) CD売上(音盤)ランキング、チャートの見方

2012年から2016年までの韓国のCD販売枚数の変化グラフ K-POPランキング

韓国は2000年以降不法コピーの影響でCD(音盤)市場が衰退し、さらにCD(音盤)市場は事実上アイドルのサイン会抽選券のオマケと化しているため音楽市場は音楽配信(音源)が中心になっている。

音楽配信(音源)サイト

レコード会社が運営する MELON、GENIE、Mnet、音楽配信専門のBUGS、SORIBADA、大手ポータルサイトが運営するNaver Musicなどがある。

音楽配信(音源)チャートは、CD売上(音盤)チャートに比べてファンによる組織票が効きにくいため、ファンの組織票に加え一般層の支持が重要になる。

CD売上は1人の大金持ちが100万枚買えば年間1位になれるが、ダウンロードは基本的に1つのIDにつき1日1回しか加算されないため 100万回ダウンロードするためには1,000,000÷365=2,398個のIDを用意し、全てのIDで1日1回づつダウンロードする必要がある。

Melon

音楽配信シェア1位のMELONはレコード会社LOENエンターテインメントが運営する音楽配信(音源)サイト。LOENは元々はソウルレコードというレコード会社で、2005年に大手移動体通信事業者SKテレコムが買収し、携帯電話に音源配信サービスをセット売りして音楽流通分野で独占的なシェアを占めるようになった。GINIE MUSICなどの参入によってシェアを落としたがそれでも約50%のシェアを維持していると言われている。現在の筆頭株主はカカオトークのカカオ。

Melonは2015年までIDを無限作成出来た時代があり、不正購入疑惑が持ち上がるたびに名前が取り沙汰される。また2015年までにファンダムを固めたグループが強く、2015年以降にデビューした若いグループには厳しいチャートと言われている。

屋根キック(天井キック)

MELONチャート屋根キック天井キック
イム・チャンジョンの(屋根)天井キック

2位を引き離しグラフの天井に到達したことを屋根キック(天井キック)という。屋根キックはあくまで2位との相対的な差で、低レベルな独走で天井キックを続けるより、天井キックは出来なくてもハイレベルな2位との接戦を演じたほうが売上が高いことがある。

5分チャート

Melonリアルタイムチャート_5分グラフ
MELONリアルタイムチャート

トップページに上位3位までのグラフが5分単位で更新される。0分~5分に急激にグラフが上がっているのは、ストリーミングは1時間に1回しかチャートに加算されないためアイドルファンがタイマー設定して再生している事を示す。

利用者数

EXOファンによるチャート工作
EXO KO KO BOP
HEIZE
HEIZE 비도 오고 그래서

赤枠の数字は24時間の利用者数。発売直後100万人を超えその後も70万人台を維持する曲は大ヒット曲といっていい。通常1位の曲は60万人程度(2017年8月基準)。上の画像のように1位40万人、2位60万人というような場合、1位の曲は大衆性に劣り少数のファンが大量投票して順位を維持していることを表す。

Melon

GENIE

独占的なシェアを背景にLOENと芸能事務所が従属関係(韓国風に表現すると甲乙関係)になると、これに不満を持ったSM・YG・JYP・スター帝国などの芸能事務所が共同出資してKMPホールディングスを設立、音楽配信に参入した。しかしSK財閥がバックにいるLOENに、たかが芸能事務所が束になったところで勝負になるわけがなく、結局SKテレコムのライバルの大手移動体通信事業者KTと組んでKT MUSIC(現GENIE MUSIC)を設立した。現在のシェアは約20%と言われている。KT MUSICによって大幅にシェアを奪われたLOENは報復のためスターシップ・キューブなどの芸能事務所を次々と買収しSM・YG・JYPと競合する芸能マネージメント部門に参入した。

GENIEのリアルタイムチャート
GENIEのリアルタイムチャート

GENIE

Mnet

韓国エンターテインメント業界の巨人CJE&Mが運営する音楽配信(音源)サイト。企業力はあるがスマホという媒体を持っていないためシェアは10%未満と言われている。音源配信サイトMnetのチャートは音楽番組エムカウントダウンチャートに直結するためアイドルが強いチャート。
※音楽配信(音源)チャートのMnetのチャートは音楽番組エムカウントダウンチャートとは別物

Mnet

NAVER MUSIC

韓国の最大手ポータルサイトNAVERが運営する音楽配信(音源)サイト。音楽データはMnetから供給を受けている。

NAVER MUSIC

BUGS

かつて不法ダウンロードの温床となっていたサイト。昔からのK-POPファンなら世話になったことがあるはず・・・。

BUGS

SORIBADA

ファイル共有ソフト”SORIBADA”を開発し韓国に不法コピーの蔓延させた著作権者にとっては敵のような存在だが、数々の訴訟を経てなんと合法な音源配信サイトに変わった。

SORIBADA

統合チャート

各音楽配信(音源)サイトのデータを集計してランキングを算出するサイトで韓国の公認チャートであるガオンチャートと個人が運営するichartがある(その他にもあるかもしれないが知らん)

ichart



Twitterでよく出回っているIchart。各音源サイトのリアルタイムチャートを集計したチャート。管理人が熱心で1時間ごとにツイートしてくれるのでリアルタイムランキングが気になる人はフォローしよう。

ichartは各チャートの20位までが集計対象で、全ての音源チャートで21位だった場合ichartではランク外になるが、音源サイトの中の一つだけでも20位以内に入れば残りのチャート全て100位圏外であってもチャートインしてしまうので、ichartの20位以下のランキングは参考にしない方がいい。

ガオンチャート

韓国文化体育観光部傘下の韓国音楽コンテンツ産業協会が運営する公認総合音楽チャートで各音楽配信サイト、CD制作会社などの販売データを元に集計したランキングを毎週木曜日に発表する。2010年からサービスを無料で提供している。

主要音楽配信(音源)サイトはレコード会社が運営しているため、「自社の歌手に有利なランキング付けをしているのではないのか?」という疑惑が絶えず、また”K-POPの世界化”のためにビルボードやオリコンのような絶対的なチャートの必要性からガオンチャートが設立された。

各音楽配信(音源)サイトは具体的な売上数を発表せず順位だけを発表するのに対し、ガオンチャートは各音楽配信(音源)サイトの合計数を公表している。

音楽配信(音源)チャートの注意点

ダウンロード+ストリーミング=音楽配信チャート

チャートの分析をやっているブログを読むと、ほとんどダウンロードにしか関心を示していないがチャートにはダウンロード50%、ストリーミング50%が反映される(Melonはダウンロード40%、ストリーミング60%)。ストリーミング=Youtubeの再生数と勘違いしている人もいるが、Youtubeの再生数ではなくダウンロードと同じように音楽配信サイトにお金を払って買うストリーミングのことで、2016年の年間1位TWICE”CHEER UP”のストリーミング数が1億1155万6482回と、とても無視できる数字ではない。

ストリーミングチャートに注目すべき理由

2016年5月頃、ガールズグループAOAが引き起こした、いわゆる「キンドカン事件」 1で世間の批判を浴び、直後に発売した”Good Luck”は音源の売上を落とした。

  • 前作”심쿵해(Heart Attack)”の初週売上(CDは月間売上)
    ダウンロード 25万7,748回
    ストリーミング 495万0,360回
    CD 25,271枚

  • “Good Luck”の初週売上 (CDは月間売上)
    ダウンロード 17万0,905回
    ストリーミング 331万7,390回
    CD 38,924枚

CDの売上は増加している。またストリーミング回数も

331万7,390回→313万559回→307万1,729回→262万6,775回→223万104回

と、緩やかに減少している。つまりCDを買い音源を無限リピートするコアなファン層に事件の影響はなかったが、ストリーミング495万0,360回→331万7,390回と減少した部分を買っていた層=CDは買わないがダウンロードやストリーミングはするライトファンと、「AOAに限らず新曲が出たらとりあえず聴く」というような無党派層に嫌われ、その結果音源の売上を落としたということになる。

まあ、こんなこと知っても何の役にも立たないけどね・・・

先に発売した方が有利

2016年の年間ランキングで下半期(7月以降)に発売されてベスト10入りしたのは1曲、10位~20位に1曲と早く発売した方が圧倒的に有利になるため、音楽配信チャート年間ランキングなどで曲の売上比較をするときは発売日の差を考慮する必要がある。

また前述の通り音楽配信チャートは基本的に1つのIDにつきダウンロード1日1回、ストリーミング1時間1回しかカウントしないため、急激に売上を増やすことは難しい。

週間チャートの場合、月曜日に発売すれば1人のファンが1日1回ダウンロードすれば1週間で7票入るが、火曜日に発売すれば6票しか入らない。ファンの数が同じ場合、7日分を6日で追いつくためには売上を17%増やす必要があるが、今いるファンが17%買い増ししてもカウントされないため新たなファンを17%増やす必要がある。

しかしすでにトップレベルの人気がある歌手がさらに17%ファンを増やすのは事実上不可能で、どこのファンでもないライト層を取り込む必要がある。しかしそういったライト層は1曲につき1回ダウンロードすれば終わりで、ファンのように毎日1回ずつダウンロードしない。

毎日新たなライト層を17%ずつ取り込むのも不可能に近いため火曜以降に発売したら、相当厳しいと思っていい。(火曜日以降に発売した曲が月曜発売の曲に勝った場合、かなりの人気差があることになる。)

また、追いつくのが非常に難しいのに水曜日以降に発売する場合、最初からチャートで1位をとる意志がない(もしくは諦めた)と見ていい。音楽配信(音源)チャート、CD売上チャート、音楽番組チャートなどで1位になっても賞金が出るわけでもなく、特に音楽番組はトップレベルの人気のある歌手から見ると

  1. 拘束時間が長い
  2. ギャラが数十万ウォン程度と格安
  3. 視聴率が1%程度で宣伝効果も見込めない

と、金銭的な面だけを考えると出演するメリットが全くない。

MAMAMOO “나로 말할 것 같으면 (Yes I am)” とBLACKPINK “마지막처럼 (AS IF IT’S YOUR LAST)”は6月22日に新曲を発売した。木曜日発売のため週間チャートには木金土日の4日分しか集計されない。初週のダウンロード数はMAMAMOO 18万8,330回(1日当たり4万7,082回) 、BLACKPINK 18万1,883回(4万5,470回)。2週目のダウンロード数はMAMAMOO 16万6,541回(2万3,791回)、BLACKPINK 15万7,224回(2万2,460回)。MAMAMOOとBLACKPINKが月曜日発売だった仮定して初週の4日分に2週目の3日分をを加えると

MAMAMOO 18万8,330回+(2万3,791回×3日=7万1,373回)=25万9,703回
BLACKPINK 18万1,883回+(2万2,460回×3日=6万7,380回)=24万9,263回

MAMAMOOとBLACKPINKの発売2週目は1位 Heize 25万9,551回、2位 APINK 18万9,590回なので月曜日に発売していればMAMAOOは1位、BLACKPINKもAPINKには楽勝していたはずである。

(MAMAMOOとBLACKPINKは11日分の売上を7日分に換算した数字で、発売日以降徐々に数字が落ちていく事を考えると、実際のダウンロード数はもう少し多い可能性が高い。)

1位をとれる可能性が高いのに自ら1位を放棄するような発売日を選んだのはなぜか・・・?

正直な話、その理由は俺には分からないが1位になることよりも他に重要なことがあったと考えるのが妥当だろう。

CD売上(音盤)

CD売上チャートについてはこちらを参考に

【K-POPチャート】 ガオンチャートとハントチャートの違い
K-POPファンなら誰でも疑問に思うガオンチャートとハントチャートの違い。今回は2つのチャートの違いについて説明しようと思う。ガオンチャート가온차트 Gaon Chart韓国文化体育観光部傘下の韓国音楽コンテンツ産業協会が運営する公認総合音

音楽番組のチャート

番組によって異なるが基本的に

  1. テレビ番組の主題歌、OSTはランキング対象外。2017年1番のヒット曲Ailee”첫눈처럼 너에게 가겠다 (I will go to you like the first snow)はドラマ「トッケビ」のOSTのため、音楽番組のランキング対象外
  2. テレビ番組の企画ものもランキング対象外。Mnetのオーディション番組”PRODUCE 101″から誕生したWANNA ONEは(今後変わるとは思うが)ランキング対象外。

というように売れていてもランキング対象外の曲が存在するうえ、リアルタイム投票、Youtube再生回数などファンの組織票が効きやすい要素が多く、とても公正なランキングとは言えない。

つまり音楽番組のランキングはK-POPランキングではなく、K-POPアイドルランキングということ。

それと、生放送となっている番組もあるが、事前収録を混ぜ込んでいて完全な生放送ではない。2曲歌っていたら1曲は事前収録されたもの

ミュージックバンク

ミュージックバンクKBS2毎週金曜日17:00~
音楽番組のランキングの中でもミュージックバンクのランキングの算出方法は特殊である。

音楽配信(音源)65%130,000点
視聴者選好度20%40,000点
放送回数10%20,000点
CD売上5%10,000点
100%200,000点

ミュージックバンクのランキングは総点を各項目の占有率に合わせて分配しその合計でランキングを算出する。2017年8月2日のEXOの得点は

項目割合
点数
占有率
音楽配信65%3429点/130,000点2.6%
視聴者選好度20%0点/40,000点0%
放送回数10%736点/20,000点3.6%
CD売上5%8016点/10,000点80.1%
100%12181点/200,000点6%

だが、これでは何のことか分かりにくいので説明すると

「占有率に合わせて分配される」のだから、

EXOはCD売上の総点10,000点のうち、8016点を分配された=EXOのCD市場の占有率は80.16%ということになる。

EXOは音楽配信の総点130,000点のうち 3429点を分配された=EXOの音楽配信市場の占有率は2.6%

EXOは視聴者選好度の総点40,000点のうち 1点も分配されなかった=EXOは視聴者から嫌われている

というのは冗談で、1週目は全員に視聴者選好度点は入らない。

ハントチャート反映店ならどこで買っても同じ

ミュージックバンクはシンナラレコード、ホットトラックスで購入するとCD売上点数が2倍になるという噂があったが2017年7月31日KBSが公式に否定 2した。ハントチャート反映店ならどこで買っても同じなので、出来るだけ安い店を探そう。

K-POPの中心(音楽中心)

K-POPの中心

  • 音楽配信 50%
  • CD売上 10%
  • 動画再生数 10%
  • 視聴者委員事前投票 10%
  • リアルタイム投票 15%
  • ラジオ放送回数 5%

最高点は10,000点。例えば音楽配信で1位の場合5,000点が入り2位以下は占有率よって点数が分配される。

人気歌謡

人気歌謡SBS毎週日曜日12:00~

  • 音楽配信 55%
  • YouTube 35%
  • CD売上 5%
  • 事前投票 5%
  • 放送回数 10%

合計すると110%になるが、リアルタイム投票(10%)を廃止して放送回数に変えたため。
YouTubeの割合が35%もあり、強者に優しく弱者に厳しいチャート。

エムカウントダウン

M COUNTDOWNMnet毎週木曜日18:00~

  • 音楽配信 50%
  • CD売上 15%
  • Youtube 15%
  • 事前投票 10%
  • 放送回数 10%
  • リアルタイム投票 10%

SHOW CHAMPION

SHOW CHAMPIONMBC MUSICなど毎週水曜日19:00~

  • 音楽配信 40%
  • CD売上 10%
  • 事前投票 20%
  • 音楽専門家評価 15%
  • 放送回数 15%

THE SHOW

THE SHOWSBS MTVなど毎週火曜日18:30分~
中国資本と提携していたため中国人ファンの票が大きな影響力を持っていたが、2017年2月に中国資本との提携を解消、普通のランキングになった。

  • 音楽配信+CD売上 50%
  • 動画+専門家の評価 35%
  • リアルタイム投票 15%

  1. バラエティー番組に出演したAOAのソリョンとジミンが写真(肖像絵)を見てその人物の名前を当てるというクイズで、日本ではテロリストだが、韓国では英雄の安重根の写真を見て名前を当てられなかった。それどころかこともあろうかキンドカン(金斗漢 日本統治時代のヤクザ)と答え世間の大批判を浴びた事件 
  2. http://www.kbs.co.kr/2tv/enter/musicbank/notice/index.html
    (旧)ハントチャートにホットトラックスとシンナラレコードのCD売上枚数を統合集計します。
    (新)ハントチャートで集計された全てのCD売上枚数を反映し占有率に換算します。 

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